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チャレンジ日記

第2回定例会最終日に反対討論

議案第4号に対する反対討論に立ちました。

令和2年6月19日(金)、午後1時から世田谷区議会第2回定例会の最終日の本会議が開催されました。

15件の議案の賛否の後、世田谷区農業委員会委員任命の同意があり、議員選出の農業委員3名(菅沼議員、真鍋議員と岡本のぶ子)が全会一致で任命されましたことをご報告いたします。大切な都市農地と都市農業振興に働いてまいります。

続いて、議員提出議案2件に対する意見と採決がありました。

第3号は、保健所機能の充実と地域医療機関に対する支援を求める意見書。(全会一致で可決)

第4号は、世帯主を中心とした行政手続きのあり方について見直しを求める意見書。(反対多数で否決)

第4号の採決に先立ち、公明党世田谷区議団として、岡本のぶ子が反対の立場から意見を述べましたのでご報告いたします。

<反対討論全文>

公明党世田谷区議団 岡本のぶ子

只今、上程されました議員提出議案第4号

「世帯主を中心とした行政手続きのあり方について見直しを求める意見書」に

反対の立場から公明党世田谷区議団の意見を申し上げます。

本意見書では、“我が国の行政手続きの大半が住民基本台帳に基づいた「世帯」単位、「世帯主」を中心として行われていることを挙げ、政府に対し「世帯主」を中心とする行政手続きのあり方についての検討と、見直しにむけて法整備を行うことを求める。”としております。

ご承知のとおり、我が国の住民基本台帳法第1条には、この法律の目的として、市町村において、住民の居住関係の公証、選挙人名簿の登録その他の住民に関する事務の処理の基礎とするとともに住民の住所に関する届出等の簡素化を図り、あわせて住民に関する記録の適正な管理を図るため、住民に関する記録を正確かつ統一的に行う住民基本台帳の制度を定め、もつて住民の利便を増進するとともに、国及び地方公共団体の行政の合理化に資することを目的とする。と記されております。

本意見書では住民基本台帳に基づいた「世帯単位」「世帯主」を中心とした行政手続きに、何か多様な問題があるかのように言及され、その事例として3点が取り上げられておりました。

その点について検証した上で、討論させて頂きます。

第1に、国民健康保険についてです。

ご承知の通り、中小企業の従業員を対象とした「協会健保」、大企業や企業グループごとの「健康保険組合」、公務員や教員等が対象の「共済組合」など被用者保険が職場単位に適用されている「職域保険」とは異なり、国民健康保険は、各人の住所を基盤として組織された「地域保険」です。保険料の負担能力、事務能力などのない未成年者などについても被保険者としているため、国民健康保険法では、資格の取得・喪失等の届出や保険料の納付などに関する義務を便宜上、世帯主に課しています。

本意見書では、世帯主が国保に加入していない場合でも、その世帯の家族の国保に関する届出や保険料の納付は世帯主が義務を負うよう法が定めていることを問題として取り上げているようですが、既に平成13年の厚労省通知では、このように世帯主が国保に加入していない擬制世帯については、国保事業の運営上支障がないと認められれば、当該擬制世帯に属する国保の被保険者を国保制度上の世帯主として変更することができるとしております。

もし、意見書の主張通り、国民健康保険制度を世帯単位から個人単位に見直すとすれば、現行制度を根本から変えることになり、子どもなどの所得のない人たちの保険料負担を誰がするのか?国民皆保険をやめるのか?他の公的医療保険や社会保障制度、税制までも巻き込んだ検討が必要となり、軽々に賛成することはできません。

第2に、転入届についてです。

住民基本台帳法の第6条には「個人を単位とする住民票を世帯単位に編成しなげればならない。」としております。

本区に転入される方は、住民異動届に前住所の役所が発行した転出証明書を添えて本区の窓口へ提出することになっています。世帯単位での起票なので、住民異動届の起票は一枚で済みます。また、その届出は、世帯主でなくても同一世帯員の方でもできます。本意見書では、世帯主が申請者であることに何か問題があるかのように書かれていますが、もし意見書の主張通り、世帯単位でなく、個人単位で転入届をすることになった場合、子供から大人まで、一人一人が窓口に行き、個別に住民異動届を起票することになり、あまりにも不合理で住民の利便性を損なうことに繋がることから賛成できません。

第3に、投票所入場整理券についてです。

以前、本区では、はがきに2名ずつ選挙人を記載し投票所入場整理券として各世帯に発送されていました。その後、投票所の変更等、選挙人に多くの情報を伝えることが可能となる為、封書で世帯単位に発送する形式が定着し現在に至っています。投票所入場整理券の交付は、法令等で努力規定として定められていますが、投票日当日、選挙人の確認をスムーズに行うことを目的としているので、選挙人名簿に登録されていれば、入場整理券を投票所に持参しない場合でも、係員に申し出ることで投票はできます。

従って、本意見書で言われるようなDV避難の方や、世帯主が開封しなければ、他の世帯員が投票所入場整理券を手にできなかったとしても、投票所に行き権利を行使することはできるのです。仮に意見書の主張通り、世帯単位を個人単位の発送に切り替えた場合、宛先が全世帯約44万件から全有権者約77万件となり、封書準備に掛かる日数の増加、郵便配達量の増加に伴う配達日数の増加、送料を含めた経費の増加、さらに、衆議院の解散総選挙のように短い準備期間の場合、投票所入場整理券の手配そのものが間に合わない恐れがあり、選挙人へ投票所の周知ができず、投票所の円滑な運営に支障が生じることから、到底賛成できません。

最後に総括として

本意見書では、今回実施されている特別定額給付金について、世帯主を「受給権者」とし、申請された家族全員分の給付金を世帯主に支給する方法をとったことにより、DVなどで避難されている方々に影響があり改善が必要とのことですが、国は4月20日に家計への支援を行うために一人一律10万円の「特別定額給付金」を閣議決定し2日後の22日には総務省から「配偶者からの暴力を理由とした避難事例への事務処理に関する運用指針」が発表され、本区はその指針に沿って、6月11日時点までにDVを含む配慮を要する方々678名に対し丁寧に給付金の案内を行い、順次その手続きを進めております。無事に給付金がお手元に届くことを議会としてもしっかり見届けてまいりたいと思います。

仮に意見書の主張通り、世帯単位の給付を個人単位に給付するとした場合、銀行口座を持たない子供たちの分はどのように振り込むのか?申請手続きを誰がするのか?など。一日でも速い給付金の振り込みを待たれている区民の皆様からは、今以上に大きなご批判を受ける事態になっていたと思います。

今、行政手続きのあり方で見直すべきは、コロナ禍により浮き彫りになったデジタル化されていない我が国の行政手続きの仕組みそのものの課題です。

本定例会の会派の代表質問でも、その課題を取り上げ改善点を具体的に提案させて頂きました。また、国政においても公明党デジタル社会推進本部においてアフターコロナ、ウイズコロナといわれる次なる時代に向けての政策提言への議論を始めております。総務省も、特別定額給付金のオンライン申請が滞った原因の一つに、世帯主が申請する銀行口座の誤入力や、照合する銀行口座の画像の不鮮明などを挙げ、その改善策として、マイナンバーカードと個人の任意の銀行口座(1口座)を紐づけることを来年の通常国会に提出すると発表しております。国において優先すべき課題は、行政手続きのデジタル化による合理化の促進と国民の利便性の向上であることを申し添え、本意見書に対する反対意見とします。

尚、同日の6月19日、内閣府において公明党の女性の活躍推進本部として、橋本聖子女性活躍推進担当相に、政府の「女性活躍加速のための重点方針2020」策定に向けた提言を申し入れしました。

公明新聞電子版20200620より抜粋
■ジェンダーの観点から支援策の課題探れ

提言では、新型コロナウイルス感染症の拡大により、家事負担などが女性に偏っている実態が浮き彫りになると同時に、貧困や暴力被害など困難を抱える女性の存在が顕在化し「女性を巡るセーフティーネット(安全網)を再構築する必要性が高まっている」と指摘。支援策の課題について、有識者らがジェンダー(社会的性差)の観点から検討する場を設置するよう要請した。

■提言の主な内容

◎コロナ禍の影響を、性別に着目して調査・分析・検証、支援策の課題を検討

◎各種給付金は原則、個人単位の支給に

◎性暴力被害者支援の全国共通ダイヤルの導入と通話料無料化

◎離婚後の養育費不払い問題解消へ制度見直し

◎分割取得の拡充など育児休業の改善

◎不妊治療助成の所得制限引き上げ。不妊検査への助成、治療助成の範囲拡大、医療保険適用に向けた検討

ここまで、長々と読んで頂きありがとうございました。世田谷区議会は閉会しましたが、閉会中も、しっかり現場を歩き、コロナ禍で様々な影響が出て支援が必要な方々にスピーディーに支援が届くよう国、都、区の公明党のネットワーク力で全力をあげてまいります。

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