世田谷版ネウボラに異議あり!
みなさんは、ネウボラという言葉を知っていますか?
フィンランド語で、ネウボ(アドバイス)ラ(場所)という意味。フィンランドでは、妊娠から出産、子どもが生まれた後も基本的には6歳まで切れ目なくサポートを提供する総合的な支援サービスを実施していて、ネウボラには保健師や助産師がおり、ネウボラで支援をするための特別な教育もうけているそうなんですよ。
のぶ子は、これまでも児童虐待防止の観点からも、育児不安や育児の孤立を防ぐために世田谷区に対して、子育て支援の拡充を求めて来ました。
のぶ子の議会での再三の提案が実り、昨年の7月からファミリーサポートセンター事業がスタートし、多くのママから喜びの声を頂いています。
今年7月から世田谷区が実施することにした妊娠期から切れ目のない子育て支援事業「世田谷版ネウボラ」は、看板倒れと言われてもおかしくないもので、のぶ子は、世田谷区議会第1回定例会(2月24日)と予算特別委員会・総括質疑(3月8日)でその問題点を取り上げ改善を求めましたのでご報告します。
のぶ子が指摘した第一の問題は、ネウボラチームが面談をする場所の数。
区が全ての妊婦の方を対象にして行う面談の機会にも関わらず、その場所は区内5カ所の総合支所のみ。
昨年度、妊婦の方が妊娠届けを出した場所は、区内35カ所(出張所・まちづくりセンターの27カ所と総合支所など)特に、土曜日開設の出張所に集中していたんですよ。平日のみ開催の総合支所のみでは、とても全ての妊婦の方に来所して頂くことは困難だと思うのです。
第二の問題は、昨年度、妊娠届の提出に伴う母子手帳交付を受けた妊婦の数は、9402人だったにもかかわらず、区が今年度、世田谷版ネウボラで面談する予定数を5000人に絞ってしまっている点です。更に問題なのは、区の面談予定の妊婦数を、ネウボアらチームの保健師に割り当てると、一人の保健師が担当する妊婦の数が、約500人/年にも上ります。国が、一昨年度までに100か所以上の自治体で先行して実施した事例をもとに試算した一人の保健師が対応可能な妊婦の数は、100人~150人/年。世田谷区版ネウボラの面談計画が、とても現実的でないことが明らかです。
そこで、のぶ子が改善を求めたのは、切れ目ない子育て支援を区が標榜するのであれば、妊婦の方に、妊娠届後に、わざわざ総合支所に出向かせるのではなく、まずは、全ての妊娠届の窓口で丁寧に子育て支援の情報提供をすること。そして、面談する場所は、本年7月から福祉の身近な相談窓口となる、区内27カ所の町づくりセンター&あんしんすこやかセンターまで拡充すること(あんしんすこやかセンターは土曜日も開設しているので)
区の答弁では、保健師の手配が間に合わないので、まずは5か所からスタートする。とのことでしたが、これからも、真に区民に寄り添えるサービスとなるよう改善案が形になるまで粘り強く求めて行きたいと思います。